心に残る人との初めての瞬間と、 これで終わるとも知らずに何気なく去ってゆく人と人。 たとえ、いつか別れゆくとしても、私はやはり今こそすべてであると、いつも思う。 カコもミライもすばらしく、かなしく、美しく、つらい。 しかし、この今のそれらに比べたら、影はうすい。
人と人の出会いは一瞬にして決まる。 そして今、また新しい出会いの一瞬が 生まれる。 まるで花火に火をつけるように、 さりげなくすっと始まるのに、 次の瞬間に、強い光を放つ。 夜空に消えたその姿は、心の中にいつまでも残ってゆく。 消えない灯のように、その道をゆっくりと照らし続けてくれる。 それは、あなたと私の間にある ”Smile”。
「花びらもち」のように、なんだかちょこんとこじんまり座っている。 だれかを待つ、森の中の切り株のように。
一枚の花びらでさえ、こんなにも美しいバラ。 やわらかくて、しなやかで、背がピンとして、凛として美しい。 暗みの中でさえ、その花びらからは一筋の光が差してくる。
真っ暗な空の中に、一気に炎が舞い上がる。 「なんで、私は焼き物を続けているんだろう」と、ふと思う。 窯焼きという大仕事の中で、判断を迫られ、一つ一つ越えてゆく中で、 私は自分を少しづつ分かってゆく。 そして、がっくり、がっかりして、次に何とか越えてゆける。 しかも一人ではない。なんと幸せなことか! その落胆と喜びを共有できる人たちがいる。 ”team栄窯”